
2020年現在COVID-19(以下新型コロナウィルス)が世界中で流行しており、
がん患者など基礎疾患がある方が重症化しやすいと言われていますが、
感染症とがんの関係性について気になりませんか?
また、感染症やがんは事前に予防できるのでしょうか?
この記事では、感染症とがんの関係性やそれらの予防策について解説していきます。
この記事を読み終えると、感染症とがんがどういった関係があるのかを
理解できると思いますので、是非参考にしてみてください。
目次
感染症とは? ~その歴史に迫る~
現在世界中で猛威をふるっている新型コロナウィルスは多くの感染者が出ていますが、 「感染症」とは具体的にどういったことを言うのでしょうか?
ここでは、感染症の歴史や定義についてご説明します。
感染症の歴史は、ギリシャ神話にまで遡る。
厚生労働白書によると、感染症の歴史は
紀元前にエジプトのミイラが「痘そう」※に感染した形跡があったことから
人類の誕生とともに始まったと言われています。
※天然痘ウイルスを病原体とする感染症の一つ
また、14世紀には中世ヨーロッパで「ペスト」が大流行し、
人口の3分の1の人が死亡しました。
さらに19世紀には「スペイン風邪」と呼ばれるインフルエンザが流行し、
世界中で5億人が感染しました。
世界中で総力を挙げて研究開発が進められている
コロナウイルスのワクチンについてですが
日本へ初めてワクチンが渡ってきたのは1849年にオランダからと言われています。
近年においても、2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)、
2020年には新型コロナウィルスが 世界的に大流行し、
感染症との闘いは今後も続いていくとされています。
引用・参考:厚生労働白書「人類と感染症の歴史」(確認日:2020年6月26日)
感染症の定義
感染症とは、病原体(=病気を起こす小さな生物)が体に侵入して、
症状が起こる病気のことを言います。
しかし、この病原体が体に侵入しても症状が現れない人もいます。
症状が現れるか現れないかは、「病原体の感染力」と
「体の抵抗力」のバランスで決まります。
病原体が体に入る感染経路は以下のとおり2つの方法が考えられます。
①垂直感染
妊娠中や出産の際に母親から感染することで、いわゆる母子感染と言います。
②水平感染
人や物からの感染源から周囲に広がるもので、「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」
「媒介物感染」の4つに分類されます。
現在流行している新型コロナウィルスは、「水平感染」に該当します。
引用:AMR Clinical Reference Center「感染症とは」(確認日:2020年6月26日)
がん患者が感染症に感染、その時どうなるのか?

がん患者は、感染症のリスクが高いという噂をよく耳にしますが、
なぜがん患者は感染症にかかりやすいのでしょうか?
また、がん患者が感染症にかかったらがんはどうなるのかについて検証します。
患者が感染症にかかりやすい理由
がん患者が感染症にかかりやすいのはなぜなのでしょうか?
実は、がん患者が感染症にかかりやすい理由は、「免疫力」が関係しているからと言われています。
がん患者は、がん治療の過程で「化学療法」・「免疫療法」・「放射線治療」などの 治療を行います。
それらの治療によって「白血球」などの免疫細胞の数や機能が低下します。
そのため、免疫力が低下した状態では
体内に入った病原体を退治することができず、
感染するリスクが高くなると言われています。
がん患者が感染症にかかったらどうすればよいのか?
がん患者やその家族が一番心配していることは、がん患者が感染症にかかった場合、 症状はどうなるのかということだと思います。
中国の研究によると、がん患者は一般の人と比べ
5倍の重症化リスクがあったと報告されており、 死亡率も高くなっています。
そのため、がん患者が感染症にかかってしまうと、
がん治療を中断せざるを得ません。
がん治療を中断するということは、
がんを進行させてしまうことにつながってしまいます。
これらのリスクを軽減させるため、
がん患者は感染症を予防することが不可欠です。
引用:日本癌学会 「新型コロナウィルス感染症とがん診療について(患者さん向け)Q&A」(確認日:2020年6月26日)
感染症とがんの予防策を同時に検証してわかった事。

感染症とがんのどちらもかかりたくないというのは当然ですが、
感染症やがんなどの病気はどう予防するのが適切なのか気になりませんか?
ここでは、感染症とがんの予防策についてご紹介します。
感染症対策
前述のとおり感染症の感染経路は
「空気感染」・「飛沫感染」・「接触感染」・「媒介物感染」です
その感染経路を遮断するにためには以下の基本方針があります。
【感染経路を遮断するための基本方針】
① 病原体を持ち込まない
② 病原体を持ち出さない
③ 病原体を拡げない
これらの3つを遵守するためには衛生管理を徹底することが重要になります。
衛生管理を徹底するための方法は以下の3つです。
【衛星管理を徹底するための3つの方法】
① 手洗い・・・指先や指の間、爪の間まで入念に洗いましょう。
② うがい・・・少し強めに2~3回口をゆすぎましょう。
③ マスクの着用・・・マスクは顎を覆い隙間のないように着用しましょう。
また、新型コロナウィルスの感染症対策としては、
上記の3つに加え、「3密(密接・密着・密閉)を避ける」
という対策も打ち出されています。
さらに、厚生労働省等が「感染症対策マニュアル」を制定しており、
例えば医療機関、介護施設、学校施設などの集団生活の場においては、
衛生管理に関する細かいマニュアルが制定されています。
引用:厚生労働省「感染対策の基礎知識」(確認日:2020年6月26日)
がん予防対策
がん予防対策で大事なことは、「一次予防」と「二次予防」です。
「一次予防」とは、病気にかからないための予防のことを言います。
例えば、運動や食事、飲酒、喫煙などの生活習慣の改善がこれに該当します。
次に「二次予防」とは、がんを早期に発見し治療することで、がんによる死亡率を減らすことです。
これは、健康診断やがん検診などが該当します。
このように、適度な運動やバランスの良い食事で免疫力を上げ、適量の飲酒、禁煙するなど生活習慣を改善することでがんを予防することができます。
また、がんで命を落とさないためにも、健康診断やがん検診は
定期的に受けることが重要です。
感染症対策とがん予防、その対策の違いとは?

これまで感染症とがんの予防策についてご紹介してきましたが、
何か共通点があるのでしょうか?
どちらが予防しやすいのでしょうか?
未来を予測する。
感染症予防とがん予防のどちらが予防しやすいのかというと、双方のタイプが違うと言えます
がんの原因は生活習慣が主です。
習慣とは ”日常決まって行うこと、ある事が繰り返し行われた結果、その事がしきたりになること”を意味します。
予防の期待値を上げるには長期的な時間が必要です。
感染症は姿こそ見えませんが、今現在の目の前にある問題です。
もちろんワクチンがあるものは事前に打っておくなどの対策もありますが
緊急性の高いものであり、人から人への感染予防が必要になります。
もちろん、健康体を持つという長期的な体の予防ができていればなお効果的でしょう。
共通点は免疫力を上げる~”健康体で人生を生き抜く”
感染症対策とがん予防をそれぞれ徹底検証してみて、感染症予防とがん予防の共通点があることがわかりました。
それは「免疫力を上げる」ことです。
どちらも病原体となる悪者と体内で闘ってくれるのは、自分の「免疫」です。
つまり、免疫力を上げることで、感染症とがんの両方を予防できるというわけです。
免疫力を上げるためには、バランスの良い食事、睡眠、運動が大切です。
また、ストレスは免疫力を下げる原因になるので、ストレスをためないようにうまく発散することも大切です。
感染症の大流行は、この先もまた、数年後、数十年後にも私たちを襲ってくるかもしれません。 あなたの大切な人のためにも、数年後、この先もずっと健康を維持する必要があることをいま一度思い出し、そのためには毎日の習慣が未来の自分を作ること、今日の行動は理想の自分の未来を作るための行動なのかをしっかり認識することが大切なのではないでしょうか?
まとめ
今回は、「感染症とがんの関係性~予防しやすいのはどちらなのか?」というテーマでお伝えしました、感染症とがんが合わさってしまうと非常に怖い事がお分かりいただけたと思います。
また、どんな病気でもかからないためには予防が大切です。
この記事を参考に、今日からできる予防策を必ず実行してみてください。